【ブルーロック】GAGAMARU symphony
第4章 野生児の生態
画面に浮かぶ『おはよう』の文字をしばらく眺めた。
なんなら角度を変えて何度も。
どうして休みの朝に挨拶だけ送られてきたんだろう?
しかも送信時刻は5:32。
早っ…
てか、既読つけちゃったよ…。
真意が見えないからスルーもできない。
そうしてベッドの中で悩むこと数分。
仕方ないので『おはよう!』のハムスタースタンプを送って画面を伏せる。
するとすぐにスマホが震える。
え?
まさかと思ってスマホを開くと我牙丸くんから返信。
早っ!
『俺、今日部活』
何の報告?
今度はそれほど悩むことなくハムスタースタンプで『がんばって!』を送った。
送った瞬間に既読がついた。
早っ!
いや、これは送ってからずっとトークルームを閉じてないんだ。
けど、私の脳裏にはずっと画面を凝視している我牙丸くんが浮かぶ。
いや、怖い…。
そんなことを考えていたら、またポコンとメッセージが来る。
『透は?』
ワーオ、スタンプで返せない質問キター。
もう起きて数時間経って、今から部活に行く人に『今起きた』なんて言いづらい。
そして、今日も明日も、いや休みの日はほぼ予定と呼べるものがない私にとってこれはかなり頭を悩ませる質問だった。
「んー…」
ベッドを右に左にゴロゴロと一往復転がりながら考えた末に、
『今日は借りたCDを取り込みます』
と送った。
別に予定という予定ではないけど、それっぽく送ってみる。
またすぐに既読がついて、数秒後に『そうか』って送られてきた。
特にそこからもう一段階何か送られてくるわけでもなく、かと言って私から何か送るような内容でもなかったから返信はしなかった。
私はベッドから出て、朝ごはんを食べに居間に降りた。
お父さんもお母さんももうご飯は食べ終わっていて、残っていた私の分の朝ごはんを食べる。
食べ終わって歯磨きと顔を洗う。
自分の部屋に戻ってから服に着替える。
パソコンを立ち上げて、CDを取り込む。
休日の生活を一つ一つ送る合間にスマホを見るが我牙丸くんからのメッセージはなかった。
まぁ、『今日部活』って言っていたからメッセージなんて来るわけもない。
そもそも『そうか』の後に返信してないんだから、会話なんてとっくに終わっている。
私は私のやることをやろう。
スマホにちゃんと取り込めているか確かめるために、取り込んだばかりのサザンを聴きながら。
