第2章 出会い〜
「どお?気に入った?」
気に入ったかと聞かれてもモデルルームような綺麗な…少しひんやりした空間
「なんかちょっと寂しい感じがする」
悟もちょっぴり寂しそうな表情をする
「ねぇ〇〇〇ここに住まない?」
は?
「悟はどこに住んでるの?」
「寮」
「私がここへ引っ越ししてきたとして悟はどうするの?」
「僕も一緒にここに住む」
任務で家を空けることが多いからひとりの時間は確保できるし
頼りないあのアパートじゃ落ち着いて任務に臨めない
壁も厚いから音漏れの心配もなし
そう無邪気に言ってくる
「何より帰ったら〇〇〇が自分の家に居る」
こんな幸せなことはないという
目の前に両膝立ちになり目線を合わせてくる
「提案受け入れてくれる?ダメかな?」
マンション自体は悟個人の持ち物で支払い済み
家賃はいらない
生活費は自分で賄う
悟の分は都度払いと言う条件で話をつけた
「いつ引っ越してくる?」
「悟は?」
「俺は荷物そんなにないし身の回りのモノくらい」
「急な展開だからちょっと考える」
「早く引っ越してきてね」
ぎゅううううっと抱きしめる腕から胸から喜びが伝わってくる
ほんとにいいのなぁ、引っ越してきて……
リクエストのカレーを作り振舞う
「うまっ、めっちゃうっまっ」
ガツガツ食べて2回おかわりした
私は正直カレーは苦手
匂いも作るのも抵抗はない
味見もできるが食べなくて済むのなら食べない
日本人では苦手な人の方が少ないだろう
子どもの頃から得意ではなかった
クリームシチューのほうが断然好き
「なんで?」と聞かれても自分でもよくわからない
わからないことを突き詰めても結局わからない
知る必要があることはいずれ明らかになるだろうからそのまま置いておく、それが私のやり方
「そろそろ送ってく……」
めちゃめちゃ寂しそうな顔
「悟も寮に帰るの?」
「今日はこっちで過ごす〇〇〇の匂いが残ってるから」
…カレーの匂いの間違えでは?
「そっか、じゃーお邪魔しました」
玄関に向かおうとすると手首を引っ張られ抱きしめてくる
「帰っちゃうの?」
送ってくって言わなかったっけ?
「帰ってほしくないの?」
「居てほしいってお願いしたら居てくれる?」
あーどうしょう、甘やかしが止まらない……