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五条悟 愛し愛され

第1章 余韻〜


悟が帰ってくる……
それだけはただなんとなくわかる

スーパーからの帰り
「きゃっ……」
背後から抱きしめられ悲鳴をあげる
通行人が何事かと注目するもバカップルの戯れを確認すると
目線を逸らし遠ざかっていく

「ただいま」
「びっくりするからっもうっ」
抱きしめられたまま、すんすん匂いを嗅いでくる
「ちょっと……」
「はぁぁぁ、落ち着くぅ、すぅぅぅ」

「悟の好きなアイス買ってきたのにゆっくりしてると溶けちゃうよ?」
「やった‼︎じゃー急いで帰ろー」
抱きしめたままの腕にぎゅっと力を入れ
術式で一気にマンションのエントランスに降り立つ

「早くカギ開けて♪」
ニコニコしながら催促してくる
何度体験しても生きた心地がしない
バクバクする心臓を深呼吸して整え
オートロックを解除した

最上階へ向かうエレベーターの中でキスを求めて唇を寄せてくる
「お外ではダメって言ったでしょ?」
むすっと唇を尖らせ階数パネルを睨みつける

愛おしい……

「ポーン」
エレベーターが開くと同時に部屋のカギを奪いとり開錠し扉を開け早く、早くと催促される
が、いつもの歩調で玄関へ向かう
あと数歩で玄関というところでぐいっと引き寄せ抱き止められる
ようやく深いキス
しばらくしてパタンと静かに扉が閉まった

くちゅりくちゅり
「…悟……お帰り…」
ちゅっちゅっ
「ただいま…」
ぎゅううっと抱きしめてくれる腕に安堵が広がる

「そろそろ降ろしてくれない?」
「いやっ」

悟とわたしの身長差は約40㎝
悟は屈むよりわたしを抱き上げる方が好きなようだ

「アイス溶けちゃうよ?」
「あっ‼︎」

結局下ろしてはもらえず器用にわたしの靴を脱がせキスをしながらキッチンに運ばれる
調理台の上に乗せられ買ってきた食材を手際よく悟が冷蔵庫へ片付けていく
わたしはその間に精一杯腕を伸ばしお風呂の給湯ボタンを押した




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