第14章 滴る
今日は月曜日!
昨日は、推しの家での出来事を思い出してはニヤニヤして1日を過ごした。
素晴らしい時間だった。
1つ1つをじっくりゆっくり味わうように頭の中で再生しては悶えていた。
今朝の撲滅運動は煉獄さんだった。
煉獄さんに飲み会でのことを詫びると、
「気にするな!楽しかった!また飲もう!!」
と、とても気持ち良く言ってくれた。
素敵な人だな、と思わず笑ってしまった。
義勇くんに会えなかったのは残念だったけど、煉獄さんの溌剌さに元気をもらい、仕事もとても良い気分で終わることができた。
なのに…
「苗字ちゃん!今帰りなの?」
帰ろうと会社を出たらあいつがいた。
なんで…今日うちの会社くる日じゃないじゃん…
なんでいんだよお前…
「……あらぁ、佐竹さん…お世話になってますぅ…」
笑顔を貼り付けて返事をする。
取引先の営業、佐竹…
しつこく私の連絡先をきいてくる憎きナンパ野郎。
いつものスーツではなく、ラフな格好にロードバイクにまたがっている
…なぜ…
「俺、今日オフでさーたまたま近く通りかかったから来てみたら、ちょうど苗字ちゃん出てきたからびっくりしたわー」
こいつまじか…おいまじか…
ここまでくるとストーカーなんだけど
ほんとに無理なんだけどきしょ過ぎる
「そうなんですね失礼しまーす」
足早に去ろうとしたら着いてきた。
くんな!!!
「相変わらず塩対応だねー、いいじゃん、ちょっとくらい話そうよ」
「あー…でも、今日ちょっと彼氏と約束があって急いで帰らないと!」
「月曜日から?嘘なのバレバレだって。全然彼氏の写真も見せてくれないし、ほんとはいないんでしょー?」
きたきたきた!!!
「だから、いますって」
「じゃあ写真みせてよ」
「いいですよ」
「は?」
ふふふ、驚いておるわ。
恥ずかしい思いをして撮ってもらった義勇くんとの写真!
ここで使わせていただきます!!
でもほんとに恥ずかしい!!
私はこの件について、不死川さんをまだ許してない!!
私は例の写真をスマホに表示して、ナンパ野郎にみせる。
「…………」
画面を見て固まる佐竹。
どうだ、義勇くんのあまりの美しさに言葉を失ったか。
無理もない。
彼の美貌はすべての人類を狂わす…
「…まぁ、顔は、良い方なんじゃね?」
お前ぶっ殺すぞ!!