第6章 流水
「全然!そんなの、思いつきもしなかったので大丈夫です!」
「そうかィ...ならいいけどよ」
フッ...と、その筋の人は微笑んだ。
あぁ、この笑顔に何人の女がやられたんだろうなぁ...
「不死川実弥」
「へ?」
「俺の名前。俺だけあんたの名前知ってるの、気持ち悪りぃだろ」
「あっ...お気遣いありがとうございます、改めまして、苗字名前です!」
「おぅ、宇髄から聞いたわァ」
しなずがわ...さねみ...??
えっ、この強面でさねみ???
さっきからギャップ萌えの神なの...??
「引き止めて悪かったなァ、いってらっしゃい」
いってらっしゃいまで言われて...
メロ過ぎるのも大概にしてほしい。
義勇さんを推してる私だから耐えられた。
私以外なら耐えられなかった。きっと。
「はい、いってきます〜」
不死川さんに会釈し、歩き出す。
っていうかこの学校ほんとなんなの??
美形しか採用してないってこと?
あんな先生達がいて、生徒達は学業に専念できるのだろうか。
私だったら無理だ。
義勇さんだけで無理。
学業そっちのけで推し活する自信ある。
あの学校の子たちは大変だなぁとしみじみしながら今日も職場へ向かった。