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すいめいのひと

第1章 水月




体が宙に浮いてるあいだ、
ドラマでよく見るスローモーションの演出は
本当にあるのだとどこか他人事のように考えながら

普段ぴくりとも動かない彼の表情が
珍しく焦っているのに気づいて
なんだか嬉しくなったのと
その姿に見惚れてしまい、

彼に抱き留められたと気づくのに時間がかかった。


ある雪の日のはなし。

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