第3章 愚かな傍観者
伊集院椿は可愛い物が好きだった。
ソレは服装や身に付けるモノから、身の回りの家具でさえも可愛い物を集める子供だった。
既に財閥を継承する兄が居た為、椿の分の両親の愛情は、そんな可愛がるだけの妹に全て注ぎ込まれる程、誰からも愛される子供だった。
そんな幼少期を過ごしていた椿はある出会いをした。
御三家の1つ『禪院直哉』との出会いだ。
人懐っこい可愛らしい愛嬌の椿と、直哉の子供らしい愛嬌に、2人はすぐに仲良くなった。
いずれ御三家の誰かと結婚すると言われていた椿にとって、『禪院直哉』は理想の王子様だった。
もちろん加茂家の嫡子や、五条家の五条悟とも会って居たが、椿から見たらパッとしない加茂家の息子と、態度の悪い五条悟にはあまり良い印象を受けていなかった。
2人よりも、可愛い服を褒めてくれて、一緒に笑ってくれる直哉に、椿は簡単に心を許した。
『椿は大きゅうなったら、俺の嫁さんになるんやで。』
『うん。』