第2章 イかれた婚約者
「椿さん、朝から何も食べていないです。」
そう言ってサンドイッチを持って来て、昴は椿の机まで歩いて行った。
書類が沢山散乱している机に空きを作って、皿を置くと、サンドイッチを手に取って、椿の口に運んでいく。
こうしなければ椿は仕事を中断して、食事をする事をしないのだ。
口元に運ばれたサンドイッチに、椿は見向きもしないで口の中に入れた。
「は?」
昴が椿に食べさせているその光景に、悟は思わず声が出た。
ズカズカと執務室を横断して、昴からサンドイッチを奪った。
悟のその行動に、昴は呆れた様に悟を見る。
「『俺』がやる。」
ギロッと睨んで、昴から奪い取ったサンドイッチを、同じ様に椿の口元に持っていった。
椿は同じ様に口を開いて、悟から渡されるサンドイッチを口の中に入れた。
そこで初めて顔を上げて悟を見た。