第6章 狂気の月
その言葉だけでは、まだこの行為は終わりそうも無い。
「…っあ…悟…っ好きっ…悟の全部私に頂戴っ…。」
ぎゅっと悟に抱き付いて、椿は悟に呟いた。
しがみ付かれて動きにくいはずなのに、悟のモノはその言葉で呆気なく射精した。
「っー………はっぁ……っ!」
自分の腕の中で悟の体が強張り、震えているのが分かった。
その感触は知っていた。
やっと行為が終わったと言う事だ。
自分の中で、悟のモノがビクビクと跳ねているのが分かる。
荒い呼吸は、その熱を冷まそうとしている。
「………………。」
(…これでやっと…、悟は私を守ってくれるだろうか…。)
悟の腕が椿の頭に回り、熱を込めたキスを繰り返す。
終わった後もずっと悟は離さないで、椿の体を抱き締めていた。
その時間の中。
椿は夢での直哉との行為を思い出した。
夢での自分は、初めて直哉と過ごした夜でも、痛みより直哉と繋がれた事に心を震わせていた。