• テキストサイズ

巨体の人外に助けられて世話される話

第17章 お風呂編


「なんだ、セロさんか。こんばんは〜。お久しぶりですね」
「おう。久々だな。お前らが妙な特別休暇で突然消えてる間に、さっそく俺も任務に出てたんでな。……あ〜いいよなぁ、あいつの毛も抜けねえかなぁ」

いつもの軽口を叩き、ゆるい普段着で近づいてくる。

ルラ・パルセ魔術師団に正式に加入したセロと赤髪ナザルは、もう依頼を受けてデビューしていたらしい。

「そんなに大変だったんですか? 初任務って」
「いいや全然。街の人助けみたいなもんだよ。下っ端がやるやつだな、俺等を馬鹿にしやがって。でも弱く見せといたほうが得だし。期待されると困るからさぁ〜」

ははっと上から目線で笑いながら、あなたに自慢をしてくる様子だ。

けれどルドガーはいつもの調子で腕を組み、セロをじろりと見下ろした。

「お前は実際弱いだろ。ナザルはどうした?」
「うっせぇ! お前基準なら誰でもよええわ! ……あーあいつか。知らね。女でも漁ってんだろ。金入ったからな」

興味なさそうに教え、セロの関心はあなたたちの背後にある小屋に向かった。

彼はこれを見に来たのだ。

「ていうかよ、お前らほんとにやりたい放題だな。こんなとこに風呂なんか作りやがって。特別扱いはいいよなぁ。……おっすげえ、大浴場じゃねえか! んで、水はどうすんだ? なんかアテあんのか?」

まるで営業マンのように巨体のルドガーと小柄なあなたの真ん中に入ってくる。

「そっか、まだお水の問題があったよね。ルドガー、どうする? 私には見当もつかないんだけど」

寮舎の水回りのように、水道の蛇口をどこからか借りてホースを使い、水を貯めるのはできるかもしれない。

しかしどうやって温めればいいのだろう。

「水の中に炎魔石を入れればいい。そうすると温かい湯になる」
「あーそれね、いい案だけど、ものすごく高くつくぞ。しかもこんな巨大な浴槽だとなぁ〜週1回でも月に12000フロンかかるだろうなー」
「……えっ!? そんなに?」

ルドガーの稼ぎは知らないが、食事を作ったり家事をしたり、家計を守る一端を担うあなたは震撼した。

自分のわがままのせいで、生活に負担が出るのは避けたいことだ。
/ 268ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp