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巨体の人外に助けられて世話される話

第17章 お風呂編


「ちょっ、すごすぎだよルドガー! ほんとに自分だけで作ったのっ?」
「当然だ。俺達の風呂なんだからな。ほら、中を見てみよう」

彼は機嫌よさそうにあなたの手を握り、屋内へ招いた。

きちんと木目の揃った壁に、三角屋根の天井。そして中央には、巨大な黒石の丸い桶が置いてあった。

まさに10人以上も入れそうな、立派な石材のお風呂である。
近くには脱衣できるベンチと棚まで飾ってあり、あなたは脱帽した。

「ルドガー、あなた天才なの? 器用すぎでしょう……それに、すっごく素敵!! ありがとう、こんなに素晴らしい浴場作ってくれて!」

有言実行の彼は嬉しそうに、感涙しそうなあなたを抱きしめる。

「ほんとか? 喜んでくれて嬉しいぞ。二人の大事な時間のためなら、俺はなんでもしよう」

二人は愛と感動に包まれて抱擁を交わし、見つめ合った。

ふと、あなたに疑問が下りてくる。

「ねえねえ、でもここって騎士団内だよね? こんな場所に作っちゃって大丈夫かな?」
「それも大丈夫だ。ちゃんと団長に許可をもらった」
「うそ! あの厳しそうな団長さんが?」

あなたはにわかには信じられなかった。

きちんと段取りを行ったルドガーもとても偉いが、なんでも団長には条件付きで、ここに風呂場を建設する許可を得たらしい。

あなたは条件という言葉に少し不穏を感じたけれど、彼は気にしていないようだった。

二人は外に出て、寄り添いながら小屋を眺めている。

「きっと俺の任務関連のことだろう。もっと働けとか、そういうことだ。問題ない」
「そうなのかなぁ。お風呂はとっても嬉しいけど、無理しないでよルドガー。体が一番大事だからね」
「分かってる。大丈夫だ、」

あなたを隣で見下ろし、優しく頭を撫でられて、彼の腕に手を絡ませた。

すると後ろから、突然不穏な気配を感じた。

あなたがバッと振り向くと、そこには平凡な顔立ちの黒髪の青年が立っていた。

ひとりでニヤつき、あなた達を好奇の瞳で見てくる。
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