第15章 サポート編
それから秘書代行のような仕事が始まった。
ルドガーが前線に出る魔物討伐は、週一回から二回の頻度らしい。
そのほかにも作戦会議や追跡調査などを行い、ほぼ毎日騎士団本部とは関わっているようだ。
とにかく彼は自分のやることに集中しており、他のことは気にしていない。
事務仕事なんてもってのほからしかった。
「ええと、今日は湿地帯で異常発生した巨大沼トカゲを約40匹討伐。その際、貴重な樹木をなぎ倒してしまったが、下敷きになりそうな騎士を二人救出した……と」
あなたは彼の報告通り、書類に丁寧に書きこんだ。
作戦名と日付も入れ、彼にサインをもらって完成する。
団長が言ったようにシンプルな仕事内容で今のところ問題はない。
「ルドガー、今日もお疲れ様。あなたも怪我はなかった?」
「ああ、ないぞ。お前のほうがお疲れ様だ。手伝ってくれてありがとうな、」
風呂上りの彼と笑みを交わし、平和な気持ちで労り合った。
あなたは仕事には口出しせず、ただ作業をするだけだ。
彼には彼のやり方があるし、自分なりに見守ろうと思っていた。
それに、ルドガーの報告書を何度か書いてみて、彼が毎日いかに真剣に職務へ向き合っているのかを知り、尊敬の念でいっぱいになっていた。
一度、戦闘の最中にゼイランに召喚されたのを間近で見たが、あのとき初めて、彼自身が落ち着くまでには時間を要することを知った。
だが、こうして一緒に暮らしてみると、どんな任務のあとでも、帰宅した彼はいつも穏やかにあなたとの再会を喜んでくれる。
そこに彼の気遣いと、精神の頑強さを感じていた。