第14章 疑問編
「うん。まあな、お前の考えはよく分かる。心配するのももっともだ。けれどな――」
渦中の若い二人の注目が、年上の主人に注がれた。
「それはないと思うぞ。もしお前が狙いだとして、お前は俺が可愛がっているペットなんだ。魔界にわざわざ、この俺を敵に回すような輩がいると思うか?」
「……いや、いないと思う。あなたは恐ろしく強い、一等級の悪魔だ。現実的ではない」
そう評されて、ゼイランは満足げに薄っすらと笑んだ。
「そうだろう? だから心配するな。俺の足を引っ張ろうとする、無知な小物はいつでも存在するかもしれんが、この守護者もきっとその類だろう。狂信的な実験で頭のやられた、どこぞの恐れ知らずの魔女に違いない」
彼は軽くあしらうように結論づけた。
守護者をそんなふうに言われてしまい、あなたは引っかかったが、自分にも証明するものは何もない。
それにゼイランの理屈は真っ当なようにも聞こえた。
「でも、じゃあ私があのルドガーの小屋の近くに落ちていたのは、偶然だったんですかね…?」
「さあな。それは俺にも分からん。魔界に住む悪魔族や魔族でも、この世界のことを熟知しているわけではないからな」
さらっと言い、魔界の森に人間が紛れ込むことは、長い時を生きる彼らにとって、そう珍しいことではないと説明された。
「とにかくだ。お前らは俺の庇護下にあるんだ。こんな小物たちがいくら寄ってきたところで、俺を脅かすことなんぞできないんだよ。お前の守護者にもそう言っとくがいい」
ゼイランが不敵な笑みを浮かべ、くつくつと喉を鳴らす。
どうやら彼は、彼女が自分に敵対する存在だと明確に捉えている様子だ。
そして最後に、こんなことも付け加えた。