第14章 疑問編
ルドガーの主人であるゼイランは今、魔界の領主が集まる防衛会議に出席している。
ルラ・パルセの守護公爵として、反乱分子への対応や防衛方針を連日話し合っているのだ。
そんなすごい立場の人々が滞在しているホテルに、あなたとルドガーは訪れていた。
由緒ある巨大な建築物の高級カーペットを歩き、執事の案内についていく。
「ルドガー様。様。当主はこちらのお部屋でお休みになっております。長年の習慣で慣れてしまったのか、私ではもう目覚めさせることができません。お二人で力を合わせて起こしてさしあげてください」
「わかった。行くぞ、」
「う、うん」
会議は午後のため、朝に時間を手配してもらったのだが、ゼイランは寝起きがものすごく悪いらしい。
あなた達は静かに彼のスイートルームに足を踏み入れた。
ここに来るまでは、先ほどの美しい老執事の魔族が騎士団に迎えに来てくれて、転移魔法で送ってくれた。
この期間は貴族や軍人の関係者しか入れない特別なホテルだが、自分達にも入館の許可が下りていた。
「わあ、すっごい広くて豪華な部屋……本当に勝手に入っていいのかな?」
「大丈夫だ。執事が言っていたように、朝は何をしても彼は起きないからな」
じゃあ今からどうするのだろうと思いながら、ルドガーが奥まったとこにある寝室のドアを叩いた。
返事がないので開けると、かなりの長身の銀髪の男が、上質な白いシーツにくるまって眠っていた。
大きなベッドの真ん中で、横向きに広い背中が見えて、あなたはドキっとする。
シャープな横顔はいつもの涼やかな美形からは想像できないほど無防備だ。
そわそわしていると、ルドガーが突然信じられないことをした。