第13章 初めてのデート
今日は初めてルドガーと本当のデートをする日だ。
あなた達はルラ・パルセの街にある植物園を訪れていた。ガラス張りの宮殿のような建物に、緑豊かな風景が広がっている。
初めて見る魔界の植物や自然に、あなたは感嘆の声をあげていた。
「見てみて、なにこのつる草、触ったら危険なんだって」
「ああ。それは俺達が住んでた森にもあるぞ。ものを飲み込んだらそのまま膨らんで破裂するんだ。防御魔法を張れなかったらあの世行きだな」
「えっ……」
彼の博識なコメントに引きつつも、あなたは手を繋ぎ好奇心たっぷりに歩いている。
洞窟を模した場所に入って毒々しい爬虫類を見たり、不可思議な水生動物を眺めたり。
女の子なのに楽しそうにしているあなたが、ルドガーには不思議に映っていた。
「。一日お前の好きなことをしようと言ったのに、ここで本当によかったのか?」
「うんっ。最高だよ。ルドガーも自然が好きなんじゃないかなって思って」
「俺も好きだし楽しいが……お前の一番やりたいことでいいんだぞ」
そっと顔を覗き込まれて、あなたは優しく微笑む。
「二人が一緒に楽しめることがいいんじゃない? こうして並んで歩いてお喋りして、それだけで来てよかったなって思うよ」
そう素直に告げると、一瞬驚いた彼も、「そうだな」と金色の瞳を柔らかくして笑った。
また手を繋いで道のりを歩く。まるでちょっとした冒険のようだ。
あなたは今日、お気に入りのふわっとした白のコートに編みブーツ、薄桃色の耳当てをしている。
それに対して「可愛いがスカートが短い」と感想を言ってくれたルドガーも、あなたを意識して、冬物の黒ジャケットにタートルネックを着たお洒落な装いだった。
遠出の外出は三回目だからか少し慣れたようで、彼も警戒心はほどほどにリラックスしてる様子だ。
まだ魔界を歩きやすくする加護は授けられてないが、ルドガーが隣にいてくれるだけで怖いものはなかった。