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約束の未来へ【御幸一也】長編

第8章 【最終章】未来の先、変わらないもの


——バコンッ!

私の腕を掴んでいた男の頭に何かが飛んできた。

これって……さっきまで一也が飲んでたやつ?

足元に転がってきたソレは
一也が球場で買っていたペットボトルだった。

「いったぁ……」

頭にペットボトルが当たった衝撃で
一瞬怯んで男が私の腕を離す。

頭では逃げなきゃと分かっていた。
それでも身体は動いてくれなかった。

再び男が私の腕を握ろうと手を伸ばした。
しかし、

「!」

その瞬間、私の手は別の腕に引かれた。

私はその腕に引かれるまま
その場を後にした。

私の手を掴んで走るその背中に
さっきまで堪えていた涙が止まらなくなった。

御幸side

二軍戦を見終わった俺らは
軽く商店街を散歩していた。

すると、甲子園を見ていたという女子が話しかけてきた。

めんどくせぇな……

そう思っての方を見ると目が合った。
しかし、の目は
「ちゃんと対応しなさい」とでも言うかのようだった。

そして、居もしない他のメンバーの所へ行くと言って、は離れていった。

「……ごめんなさい、彼女さんとデート中でしたか?」
「いや、まぁ……」

俺は曖昧な返事をすると

「プロに行かれるんですか?」
「それは……まだ決まってないんで……」
「プロ行っても応援してます!」
「ありがとう。じゃあ、人待たせてるから」

声をかけてきた女子達にそう言って
その場を後にした。

……応援してます
なんて、今までも沢山聞いてきた。

けど、に促されて聞いたからか
さっきのは少しだけ心が温かくなった。

そんな気がした。

俺はすぐにの向かった方へ足を向けた。
はずだった。
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