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約束の未来へ【御幸一也】長編

第8章 【最終章】未来の先、変わらないもの



夢主side

「わりぃ、待たせたか?」

そう言いながら、
一也はいつもと変わらない足取りで私の元へ歩いてきた。

「待ってないよ」

そう答えると
私達は自然と手を繋いで校門の外へ向かった。

「監督と何話してたの?」

半分くらい分かってるけど、あえて聞いてみた。

「プロ志願届、出してきた」

やっぱり。

「そっか。スカウトも来てたもんね」
「あー。らしいな」

私が話を続けても、
一也はどこか気のない返事をする。

「……福岡だっけ?」
「ん?」
「スカウト、来てたところ」
「あー、多分?」
「多分って……自分の事でしょ」

私は少し呆れたように返す。

「俺の野球ができるならどこでもいいよ」

一也は前を向いたままそう言った。

いつもより真剣な眼差しが、
その言葉が本心だと教えてくれた。

——あぁ。
一也は、本当にプロへ行くんだ。

それなら、私も——。

私はその一也の決意に
改めて自分の進路を譲る気はなくなった。

「私、行かないからね」
「え……」
「一也がどこに行こうと、ついて行かないから」

私の急な発言に最初は驚きを隠せていなかった一也。
私は一也の返事を待たずに言葉を続けた。

「私、こっちに残ってやりたいことあるの」

私がそう言うと、
一也は一瞬だけ目を丸くした後

「そうか」

そう短く答えた。

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