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約束の未来へ【御幸一也】長編

第7章 【第4章】選ばなかった未来_時間


「ご、ごめん……って一也」

後ろに下がった拍子にぶつかった相手を見上げると、
そこには呆れた顔の一也がいた。

「もうすぐインターバル終わるぞ」

そう言いながら、一也は集まってきた選手達へ視線を向ける。

「聞きたい事あるなら後にしろ。今は目の前の試合集中しようぜ」

その言葉に何人かが「それもそうか」と頷いた。

その瞬間——
試合再開の合図が響いた。

持ち場に戻る選手達を背に
小さく深呼吸をする。

「……一也」
「んだよ」

私が呼び止めると少し呆れたような声で返す一也

「ありがと」

そう言うと
一也は振り返ることなく

「おう」

短く返した。

そのままグラウンドへ戻っていく背中を見送りながら、
私は再びベンチへ腰を下ろした。


御幸side

嫉妬じゃない。

ただ……

昨日の今日でに対する態度が180度違うことに
少しの焦りがあった。

想像した事がなかった。

——もし、が他の野球部にいたら。

選手じゃない。
それなのに試合を見れば細かい癖まで拾う。

データをまとめれば監督や選手が欲しい情報を的確に出してくる。

敵として相対したら、
この上なく面倒な存在だっただろう。

実際、最初は警戒していた連中が、
気付けばの言葉に耳を傾けている。

もっと聞きたい。
もっと知りたい。
そんな顔をしていた。

……まぁ、その気持ちも分からなくはない。

野球の話をしている時のは、
誰よりも楽しそうだから。

もし青道じゃなく、
別の学校にいたら——

今よりずっと手の届かない存在だったかもしれない。

そう思うと、
さっきまでを囲んでいた連中に
少しだけ現実味が湧いた。

「……面倒くせぇな」

思わず漏れた独り言は、
誰にも聞かれることなく消えていった。

夢主side

哲さん達との練習試合は、
東京代表チームの勝利で幕を閉じた。

試合内容も上々。

投打ともに噛み合い、
東京代表としての形も少しずつ見え始めていた。

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