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約束の未来へ【御幸一也】長編

第7章 【第4章】選ばなかった未来_時間


試合が始まるとはベンチでスコア取りを始めた。

同じベンチに居る。

青道では一度もなかった事に
少し懐かしさが込み上げてきた。

真剣な顔で試合を見るの横顔を盗み見ながら
俺も自分の仕事に集中する。


夢主side

時折、ペンを走らせる手が止まる。
後ろからの視線がずっと痛い。

五回が終わりインターバルが挟まる。
私はとうとう視線の主に声をかけた。

「私に何か用事あるの?梅宮くん」
「あ、やっぱ気付いてた?」

悪びれる様子もなく梅宮くんは笑った。

「いやぁ、秋大の時さ。青道のベンチであんた見た記憶ねぇなって思ってよ」
「元々、青道じゃベンチには入らないけど、鵜久森との試合はちょうど体調崩して休んでたんだ」
「え?お前ベンチ入らないの?」

梅宮くんは意外そうな顔をして驚いた。

「うん。試合はだいたいスタンドから見てる」
「なんでだ?」
「んー……そっちの方が全体見えるからかな」
「それだけ?」
「あと私、結構口出ししちゃうし」
「あー」
「私は自由に見てる方が性に合ってるから」
「なんか、納得だわ」

そう言って梅宮くんは頷いた。

「あ、稲実との試合は観たよ!見事に鳴打ち崩してたの!」
「あー!あれな!めっちゃ気持ちよかったぜ」

梅宮くんは自慢げに胸を張った。

「鳴が本調子じゃなかったとはいえ、今日も思ったけど打力は本物だよね」
「おっ、褒めてくれんの?」
「褒めてる褒めてる。追い込まれた時の集中力の高さも怖いから、いい意味で嫌なバッターだなって思ったもん」

「けど、もう少しだけ球種読む精度上がれば無駄に追い込まれるのも減ると思うよ」
「へぇ」

私の言葉に少し目を細めた。

「なんか、ノートの意味も少し分かった気がするわ」
「俺も聞きたいことが……」
「自分も」

梅宮くんの言葉を皮切りに
気がつくと周りにいた選手達まで集まってきていた。

「え、ちょっと待って」

思わず一歩後ずさる。

——トンッ

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