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約束の未来へ【御幸一也】長編

第7章 【第4章】選ばなかった未来_時間


夢主side

「一也ってホント、いっつも俺の邪魔しかしないんだから」
「知らねぇよ、んなこと!」

……何やってんの、この二人は

呆れて深いため息をつく。

練習見ながら一瞬でも、この二人のバッテリー見たいと思ったのが少し馬鹿らしく思う。

「なんか、うるせぇと思ったら……コイツらかよ」

私は後ろから聞こえた声に振り向いた。

そこにはカルロスくん達が居た。

二人の姿を笑いながら見ている三人。

「笑ってないで、止めてよ……もう、めんどくさい」
「見てて飽きねぇじゃん、やだ」

私の呆れた声にカルロスくんは即答した。

「つーか、姫さんも大変だな、こんなヤツらに好かれちまって」
「自分から媚び売ったんじゃないの。自業自得」

白河くんはまだ少し冷めた目で私を見る。
私は小さく苦笑した。

「私、媚び売るとか考えた事ないけど、やりたい事には貪欲でいるって決めてるの」

「……諦める方が、つらいから」

一瞬だけ三人が黙った。

「……変なやつ」

白河くんが小さく呟く。

「よく言われる」

私はそう返すと、
今にもブルペン行って限界まで投げ合いそうな二人を止めに行った——。


「あと少して鳴を煽りに乗せて変化球の球筋見れそうだったのに」

帰り道、一也は不満そうにそう呟いた。

「東京代表の練習で何やってるの……」
「情報収集」
「ただの挑発だったよね?」

私がそう言うと、一也は肩を竦めた。

「結果的に情報収集」
「言い方変えただけじゃん」

私は思わず吹き出してしまった。

一也もつられるように笑うと
少しの間、二人で笑い合った。

「……明日は懐かしい人に会えるね」
「そうだな」

いつもとは違う帰り道に
少しだけ心が踊った。

残り——二日。


御幸side

東京代表二日目。

練習試合の相手は大学生選手だった。

「よう、よく来たな」
「お久しぶりです。哲さん」
「お久しぶりです」

俺に続いても哲さんに声をかける

「も来てたのか」
「はい。本日はよろしくお願いします」
「知り合いだからって手は抜かんぞ」
「もちろん」

哲さんはそれだけ言うと、
大学生達の方へ戻っていった。

相変わらずだなと思う。

余計な言葉はない。

けど、グラウンドに立った瞬間、
誰よりも野球で語る人だった。

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