第7章 【第4章】選ばなかった未来_時間
「秋大までのデータを元に作らせてたので変わってたりする事は大いにあると思う。練習見ながらでも気が付いたことあれば口出しして構わん」
「分かりました」
がそう返すと、国友監督は俺たちの方へ向き直る
「全員、今一度自身のプレーを見直す時に使ってくれ。では練習始める」
監督のその声で
俺達は本格的に動き始めた——。
夢主side
データをまとめながらも思ってたけど……
改めて練習を見て思う。
攻守共にベストに近いメンバーが集まった。
攻撃的な守りの一也に
手堅く抑えたい時は乾くん。
精密機械と呼ばれるくらい制球力抜群の楊くんに
野生味溢れるピッチングの梅宮くん。
「見てて飽きないや……」
気がついたら口から零れていた。
「なら、うちくる?」
「……っ!」
いつの間にか隣まで来ていた鳴に
言葉にならない声で驚いた。
「そんな驚く?」
私の驚いた顔にケタケタと笑う鳴。
一瞬呆れた顔をしたけど、
すぐに疑問が思い浮かんだ。
「鳴はあっちに参加しないの?」
「うん、俺は別メニュー」
そう言って鳴が指を指したのは
去年、二人でキャッチボールしたブルペンだった。
「……懐かしいね」
「ねぇ、さっきの答えてよ。うちくる?」
少し冗談交じりだったさっきの声より少しトーンが下がった。
私は真っ直ぐに鳴を見て
首を横に振った。
「私、もう選手としてはブルペンにも座らないよ」
「なんで!?」
そう言うと鳴は少し驚いた顔をした。
何も返さない私に鳴は言葉を続けた。
「あのノート……俺にはユキが俺の゙球受けたいって言ってるように思えたんだけど。違うの?」
私は少し俯き考えた。
……鳴のピッチングにはまだ十分に伸びしろがある。
甘い所がある訳じゃない。
けど、それを引き出せるのは
私じゃない。
時折、盲目的なピッチングになりがちな鳴は
全体を見通せる視野の広いキャッチャーと組めばカバー出来る。
それこそ乾くんと相性良い。
一也と鳴を組ませるのも悪くはない。
けど、お互いをプレーで煽りまくってバッター関係ないピッチングにならなければ……
乾くんよりも攻撃力の増すピッチングをすると思う。
……やっぱり
「私じゃないよ、鳴の全力受け止めれるのは」
そう言って私は視線上げた先にいる人を見た。