第2章 【第1章】進まない秒針
御幸side
1年が集まったことを確認して、の紹介を始めた。
「昨日まで偵察行ってていなかったマネージャーの紹介する」
「です。元々リトルシニアでキャッチャーやってた事もあって、マネージャーって言っても偵察行ってたり、ブルペンでピッチャー陣のケアしてる事が多いです。よろしくお願いします」
「1年の中にもピッチャー希望やキャッチャー希望いるなら、ちゃんと目かけてもらっとけよ。見る目だけはあるから」
「何その言い方!」
「おい、真面目にやれ御幸」
倉持からの鋭いツッコミに空気を戻す。
「って事で、練習戻れ」
「はいっ!」
返事とともに去っていく1年達。
けれど、
足を動かさないやつが2人居た。
奥村side
「なぁ、あの人って……」
拓が話しかけてきたが、その声すら俺には遠く聞こえた。
懐かしい声と姿に
俺は見入ってしまっていた。
「おい、光舟!終わったぞ」
その声にハッとして、見渡すと他のメンバーは解散したあとで、そこには俺と拓だけが残っていた。
ふと、キャプテンと目が合う。
「ん?どうした?」
「別に」
キャプテンからの声に咄嗟に練習に戻ろうと踵を返す。
「ちょっ、光舟!お前なぁ……」
呆れた声で話す拓。
「すんません、多分俺ら、先輩の事知ってて……」
「のこと?」
一瞬不思議そうな顔をしたキャプテンは、
すぐに理解したような顔になった。
「あー、そういや2人とも大京シニアだったよな」
そう言うと、倉持先輩と話してるさんの方へ声をかけた。
「おいー、ちょっと」
夢主side
「ほんとに、ほっとくとすぐイチャつくのやめろよな」
「そんなつもりないし!なんなら、一也の方から絡んでくるんだから、こっちの方が困ってるよ」
「お前それ、惚気か?」
「違うってば!もう!」
自己紹介で来ただけのつもりだったのに、
ちょっと長居しすぎたな……
そう思っていたら、
「ー、ちょっと」
不意に一也から呼ばれて、そっちへ向かう。
そこには、見覚えのある子が一也と残っていた。