第6章 6
「今日は初めて尾行をしたよ。」
私は写真の中の2人に話しかけた。
「前にも話した安室さんって人の恋人役をしたの。すごく優しくて大人な人だった。たくさん助けてもらっちゃった。」
『お前が恋人役?!』
『柚希ちゃん大丈夫だった?』
2人のそんな声が聞こえてくるようで私はふふっと笑ってしまった。
「研ちゃんは7年前、じんぺーくんは3年前で時間が止まったままだけど………、もし生きてたらどんな男性になってたのかな。」
すこし幼さが残る2人の笑顔の写真を指でなぞる。
「うん、きっとすごくすごく素敵な男性になってたんだろうな…。」
………安室さんは2人が私に笑ってほしいと思うって言ってたけど、2人はどう思ってるんだろう。
「私笑ってもいいのかな?」
写真の中の2人は変わらぬ笑顔のまま。
………できたら笑っていきたいな…。
写真に笑いかけ、棚に戻す。
暖かくなった部屋を後にしシャワーを浴びた。
髪の毛を乾かすと途端に眠たくなった。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して一口飲みベッドに寝転んだ。
………今日はたくさん歩いたし、初めてのことだったから疲れちゃったみたい。
でもたくさん一緒にいれて嬉しかったな…。
幸せな気持ちを感じつつ、疲労からか意識はすーっと夢の中に落ちていった。