第6章 6
その後も心地よい雰囲気と車の揺れに身を任せていると少しずつ知っている景色になってきた。
そろそろ待ち合わせをした公園だ。
「柚希さんそろそろ待ち合わせした公園なんですよ。もう夕方ですし自宅まで送りましょうか?」
「いえいえ、ここで大丈夫です!」
「そうですか?じゃあ車そこに停めますね。」
そう言って安室さんは公園の傍に車が停めた。
「今日はありがとうございました!」
私は車から降りた。
ぺこりと頭を下げて歩き出そうとした時だった。
「柚希さん。」
安室さんが窓を開けて私を呼び止めた。
「今日は本当にありがとうございました。」
私は振り返って大きく手を振った。
「またポアロ行きますね!」
「その時はもちろんご馳走しますね。」
「えっ、いいんですかっ?!うれしいー!」
思わず大きな声が出た。
安室さんはくすくすと笑った。
………いま絶対声大きかった…。
恥ずかしくなって耳が熱くなったのを感じた。
「そんなに喜んでいただけるなんて僕も嬉しいです。ではまたアポロきてくださいね。」
「はっ、はい!」
そう返事をすると安室さんは手を軽く振り車を走らせていった。
買ったお茶はもう冷たいけど、私の心はポカポカと暖かくなった。