第3章 3
それからも私は職探しをしながら1週間に2.3回のペースでポアロを訪れていた。
ーーカランカラン
今日も綺麗なベルの音と共にポアロに入る。
最近のお気に入りの場所はカウンターの端の席。
「柚希さん、こんにちは。今日もミルクティーでいいですか?」
「はい!ミルクティーお願いします!」
今日は梓ちゃんはお休みの日らしく安室さんが接客をしながらメニューを作ったりしていた。
今日は制服を着た学生さんが多くてテーブル席は埋まっている。学校が早く終わった日みたいだ。
「……今日は忙しそうですね、よかったら作ったやつ運びましょうか?」
カウンター越しに安室さんに話しかけるも「柚希さんにそんなさせられませんよ、大丈夫。」と断られた。
………図々しかったかな?まぁ店員じゃないもんね。さーて、なんかいい求人出てないかなー。
スマホで求人検索。まっ、ほとんど毎日見てるからそんなに変わらないか。なかなか決まらない職にため息がでる。
でもそろそろ短期のバイトでもしないとなー。とバイトを検索する。
その時コトリとミルクティーが入ったカップが置かれ、その横にまたもや美味しそうなタルトが置かれた。
………タルト…?
ぱっと安室さんの方を見るとしーっと口に指を当ててウインクが飛んできた。
私の心臓の鼓動が早くなる。
たぶん今顔が赤い。絶対バレてる…。
「あああ、ありがとうございます。美味しそうなタルト…。いつも試作って言って出してもらってばかりなので、ちゃんとお支払いさせてくださいね。」
なぜか毎回来るたびに試作と言ってスイーツ類を出してくれる安室さん。
さすがに毎回だと申し訳ないし、お店に怒られたりしないのか少し気になる。