第10章 10
今日はクリスマス、ポアロに行くと約束していた日だ。
安室さんは開店からいると言っていた。
なので、私もいつもよりは早い9時頃向かうことにした。
あんまり早くてもモーニングのお客さん多いだろうし、お昼に被っても大変だろうし。
そう思いながら先日買ったプレゼントとショコラを大事に持って家を出た。
雪がチラチラと振っていてやっぱりホワイトクリスマスになったなとぼんやり思った。
まだ午前中の早い時間だがクリスマスだからか、ちらほらとカップルが肩を寄せ合い、仲睦まじそう歩いている。
………なんか羨ましい…。
私も…
頭にぽわんとある人が浮かんだけど頭を振ってかき消した。
………さすがにそれは相手に失礼だ。
そう思いながらも気づけばポアロに向かう足は少しだけ速くなっていた。
ーーーーー
ポアロの前についた。
ドアにはこの前なかったクリスマスリースがかかっていて、とても可愛かった。
ーーカランカラン
綺麗なドアベルと共に入る。
「いらっしゃいませ。」
顔を上げた安室さんの頭には、なんとトナカイのカチューシャが乗っていた。
「こんにちは、ふふ…。」
「笑いましたね。」
安室さんは困ったように笑った。
アポロの中もクリスマス仕様になっていて、頬が緩む。