第9章 9
ーー余談ーー
side沖屋昴
彼女と別れた後俺と坊やはテイクアウトのコーヒーを2つ購入し、車に乗り込んだ。
その直後坊やは俺をジト目で見た。
「赤井さん遊びすぎだよ。」
「そうだったか?」
俺は思わず口角が上がった。
「誰が赤井さんの子供だよ。あとバーボンって…、彼女は何もしらないんだから。そのネタわかったの僕と赤井さんだけだよ。」
「いや、年齢差を考えれば親子でもいけただろう。しかし本当に面白い子だな。………まさか自覚していないのか?」
「あぁ…。あれはたぶん自覚してないよ。柚希さんも、……安室さんも。」
「安室くんも?彼も彼女を気にかけているのか?」
「さあね。でも柚希さんにだけ明らかに優しい。」
「ほぉー。あの安室くんが…。」
「柚希さん、安室さんの表情とか見抜けるのすごいよね。僕にはできないよ。」
「それほど安室くんを見ているんだろう。しかし、安室くんもその優しさ俺にも少し向けてくれたらいいものを。」
「赤井さんってなんであんなに安室さんと仲悪いの?」
「ん?それはまぁ組織にいた時の話しになるからな、いろいろだ。」
俺はそう濁して車のエンジンをかけた。
坊やを乗せているからな、安全運転で帰るか。
雪の降る道をゆっくりとした運転で坊やを探偵事務所の前で下ろす。
ここが彼のいるアポアロか…。
まだ電気がついている。
そっと車からポアロの中をみると彼が見えた。
不意に彼がこちらを向いた。
視線が合いそうになり俺は静かに車を走らせた。
side 沖屋昴 end