第5章 旨いバランス
「もうそろそろ寝る?」
意外にの就寝時間は早い。
何もなければ22時くらいに寝て、6時くらいに起きる。
結構健康的。
前に訊いたら、「別にいくらでも起きてられるけど、寝れるときは寝ておきたい」らしい。
「んー、どうしよ。甘井は?」
そう言いながら甘えるように俺に頭を擦りつけてくる。
何これ、可愛い。
俺、今試されてる?
本音を言えばまだ寝たくないし寝かせたくない。
もっとイチャイチャしたい。
けど、このいい雰囲気のまま今日を終えるのもそれはそれでいい気がする。
自分の中で葛藤した上で、
「今日はもう寝ようかな」
よく言った、俺!
なのに。
「ふーん」
って言いながらは俺が上から握っていた手をスルリと反転させて恋人繋ぎみたいにして指を絡めて遊んでくる。
その手つきが何だかエロくて…決意が揺らぎそうになる。
「あ、明日も講習あるしさ…もう、ね?」
動揺が声にも出てるけどよく言った、俺!
「ふーん」
の唇がちょっとだけ突き出てる。
ん?拗ねた?
もしかして、もうちょっとこうやっていたかった?
「寝る時は?」
「へ?」
「寝る時はどこも触らない?」
「…あー、うん。たぶん」
「何、たぶんって」
「あ、いや、触りません」
「…そ」
何でちょっと残念そうなの、さん…
は自分から離れて、ベッドに潜ると背中を向けてしまった。
やっぱり、ちょっと拗ねてる?
俺も隣に横になる。
「…?」
「何?」
「やっぱり、後ろからハグして寝てもいい?それ以外は何もしないから」
「…いいよ」
表情は見えないけど声がちょっとだけ嬉しそう。
俺はの方に身体を向けて、少し近寄ってお腹と背中がくっつくくらいの体勢になってから腕をの腰に回した。
のいい匂いがする。
思わずの頭に顔を寄せて嗅いでしまう。
「嗅ぎすぎ」
「ごめん。いい匂いだから、つい…」
「あと、何かアタってるんだけど」
「これは男の子だから許して?」
「本当に何もしない?」
「しないよ。あ!」
「何?」
「やっぱおっぱい触っていい?」
「…ヤダ。あとおっぱいって言うな、キモい」
「はい、スミマセン」
そうして俺らはいつの間にか眠ってた。