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【呪術廻戦】甘味昏々

第2章 酸っぱい執着


はゆっくりワッフルを食べ終わると、教室に戻る前に「連れションしよー」なんて言い始め、トイレに寄った。

「“ボク”、個室でしてくるから待っててね!大きい方じゃないからすぐだから」

最近のガキは小も立ってしないのかよ、

とか呆れながら、

あれ?今、逃げるチャンスじゃないのか?

とも気付いた。
そんな俺の心を読んだのか、が振り返ってニコリと笑う。

「“甘井”、“置いていかないで”よ?」

ダメだった。
その一言で、どうしてもトイレから出ることが出来なくなる。

午後の講習も、終わってからがどんな風に絡んでくるのかに意識が行ってしまい全くもって頭に入ってこなかった。
そして、無情にも講習終了の時間となる。
俺は日下部さんがどうにか察して助けてくれないだろうかと熱い視線を送ってみたが、日下部さんも一日講義をしてお疲れのようで目が合っても「お疲れー」と言わんばかりに片手を上げて部屋から出ていってしまった。
唯一の頼りの綱だと期待していた日下部さんがいなくなり、途方に暮れた俺は恐る恐るが座っている席を見る。
すると、なんとはお姉様方に囲まれて捕まってる!
これは絶好のチャンス!とばかりに、俺はそそくさとの死角になっている方のドアから教室を出た。
出た後は全力疾走。
廊下を走るな、なんては気にしちゃいられない。
どうする?
日下部さんに話した方がいい?
それとも、家入さん?日車さん?
全力疾走してはいるけれど、行く先が定まらずとりあえず別棟の校舎のトイレに駆け込んだ。
個室に入り、鍵を掛ける。
便器に腰掛けると乱れた呼吸が整うまで項を垂れる。
そして、の術式について考える。
たぶん、他人の行動を操る術式。
これだけだと狗巻とかいう高専生の呪言に似てる。
けど、の術式は操るためには名前を呼ぶことが必要、みたいなことまではわかっている。
ってことは、もうフルネームを握られている俺はほぼ詰みってことか?
何か制限とか制約的なものがあるのかもそれないけど。
それを検証するほどの情報はまだない。
今まで、操られたと考えられるのは

“ちょうだい”
“教えて”
“食べて”
“一緒にいて”
“置いていかないで”

あれ?
なんか、内容が可愛いお願いレベルじゃないか?
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