第1章 キミへ
「ど、どうして知ってるのか説明して下さいっ!」
カノ『ど、どうって言われてもねぇ~。今考えついた言葉のあやだよ?』
キド『とりあえず落ち着け。』
キドさんに肩を掴まれてようやく自分を取り戻した。
「す、すいません……。」
キド『あぁ。大丈夫だ。話を戻すぞ。カノ、どうして目を《戻す》能力だと思ったのか言え。』
カノ『いやね?さっきキドが僕殴ったじゃん?で、その時はすっご~く痛かったんだけど、莱果ちゃんだっけ?その子が僕のお腹見たとたんに痛くなくなったんだよね~。だから、もしかしたら僕のお腹をキドに腹パンされる前の状態に戻したんじゃないかな~って♪』
キド『お前にしては頭が働いてるじゃないか……。』
カノ『でしょ~。って酷くない!?』
「……そのとおりです。」
私は重い口をようやく開いた。