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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第42章 勉強会





「おい」

ふと、少し先を歩いていた爆豪が、苛立ったように振り返った。

「いつまで突っ立ってんだ。早く歩け」

「あ、わりぃわりぃ!今行く!」

上鳴は慌てて付箋をそっと指でなぞる。

そして、折れないように丁寧に問題集を閉じた。

大切なものをしまうように鞄へ入れると、爆豪のもとへ小走りで追いつく。

「わりぃ、待たせた!」

「チッ……遅ぇんだよ」

並んで歩き出す二人。

しばらくして、上鳴はちらりと隣を見た。

相変わらず、不機嫌そうな仏頂面。

けれど。

その横顔には、どこか満足そうな雰囲気が漂っている。

さっきまでユカリと二人きりだった時間を、思い出しているのだろう。

「…………」

上鳴はニヤッと笑った。

(なぁ、爆豪)

(今世は爆豪のもので、来世は轟が待ってるらしいからさ)

もちろん、そんなことを口にするつもりはない。

ただ、心の中で勝手に続ける。



(せめて来来世くらいなら……俺にもワンチャン、順番回ってこねぇかな)  




「……なんてな」 


思わず小さく笑う。

爆豪が怪訝そうに横目を向けてきた。

「……何笑ってんだ、てめぇ」

「いや、なんでもねぇって!」

上鳴は誤魔化すように笑い、頭の後ろで両手を組んだ。

そして、夕暮れの空を見上げる。

(ま!)

(今世は一生、二人のこと応援してやるけどな!)


先ほどの付箋を思い出す。

『応援してるよ!』


――今度は、自分が二人を応援する番だ。

そんなことを思いながら、上鳴は笑った。


夕暮れの道を並んで歩く二人の影が、橙色の光の中へゆっくりと伸びていく。

その影は、まるで寮へ向かう二人を見送るように、どこまでも長く続いていた。



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