第1章 出会い
「でも、七海くんなら~と思ってね」
柔らかくほほ笑む彼女。
「ありがとうございます。」
「こちらこそ。」
平和な会話の中お茶が注がれる。
「はい、ごめんね、こんなものしかなくて」
「いえ、こちらこそ勝手に押しかけてすみません。」
「そういえば、よく私の家が分かったね~、もしかして八条くんかな?」
「えぇ、そうです。」
「あぁ、やっぱり?」
「八条さんとは…」そう言いかけた時
「ないない。ただの同期。」と一蹴。
そういうつもりで聞いたわけではなかったのだが。
よく聞かれるのだそう。
「そうでしたか」
「七海くんは彼女とかいるの?」
「いません」
ふーん、と反応をしつつどこか楽しそうな彼女。
「七海くんって、20歳だっけ?」
「いえ。今年21です。」
「ってことは私の4つ下か。」
他愛のない話だったが、とても心地よかった。
「これ、大したものではありませんが。」
先程コンビニで購入した消化にいい食べ物。
それから、プリンが入った袋を渡す。
「わざわざありがとう。気が利く男だね~…」
と、感心しながら「八条にはそういうところが足りないんだけどね」と付け足す。
「八条さんも何度か来たことが?」
「あぁ、うん、2回くらいかな?」
「へぇ。」
「いや、遊びに来たんじゃないよ?」
2回とも体調不良の時だったそう。
「八条は、いいやつではあるんだけどね」
体調不良時も変わらず“唐揚げ○ン”と“ビール”
それから“ハー○ンダッツ”を手土産に訪問したらしい。
「ちょっとね…」