第3章 なんかゲームみたいな生活
そして、次の日のpm4:30。
私は、街ゆく人に道を尋ねて昨日仗助くんと約束したカフェ・ドゥ・マゴに来ていた。
どうして、街ゆく人に尋ねたのか。
露伴先生に聞けば、話は早いはずだけどなんとなく昨晩のお風呂場での事があって気まずいし、第一聞こうもんなら『君は僕の犬なのにフラフラ遊び歩くのか?』とかなんとか言われそうで面倒くさいからこりゃあ街ゆく人の方が親切だろうよと思って露伴先生に聞くのは止めた。
店からちょっと離れた所で、くるりと回って自分の姿をチェックする。
服……ヘンじゃないかな?
髪……メイク……えっと……
年下の男の子って、どんなのが好きか分かんないから難しい……
いやっ、もう気にしてもしゃあない……行くか!
そう思って歩き出そうとした、その時だった。
「彩峰さん?」
後ろから、聞き覚えのある声が聞こえて私は振り返った。
「あ……仗助くん……」
学校帰りなのだろうか、仗助くんはあの日と同じ制服姿だった。
今日も、イケメン……!
私は、心の中で眼福、ありがたやと手を合わせた。
「彩峰さん、あの……」
「えっ?」
仗助くんが、何か言いずらそうにしているからもしかして私の服とか何かがヘンなのかと焦りを感じた。
なんか、引かれた?ヤバ、ヤバい……!
「あの、ごめんなさい……」
「いや、そうじゃあなくてよぉ……」
首元に手を当ててそう言った仗助くんの顔は、少し赤く染まっているように見えるのは私だけだろうか。
「今日も、可愛……いや、綺麗っス……」
そんな表情でそんな事を言うから、私はとどめを刺された気分だ。
うわああぁぁ!
か、可愛……きれ……
そんな事……っ……!
社交辞令でも何でも仗助くんに言われるなら嬉しいです、うん!
もう、好き!
……え?好き?
好き、好き……私、仗助くんを……
なんとなく、分かってはいた。
あの日、私はたった一目ですっかり仗助くんを好きになってしまっていたのだ。
……なんだ……私、相変わらずチョロ子……
「彩峰さん?」
「は、はいっ!?」
考え込んでいた所を急に呼ばれて上ずった声が出てしまった。
「行きましょうか」
「あ……はいッ……」
私は、仗助くんの後を追いかけて少し早足で歩きだした。