第10章 百鬼夜行
マフラーをつけた憂太が、部屋に迎えに来てくれた。
あれから数日程経ち、すっかり冷え込んだ。
寮から出ると、肌を刺すような冷たい風に肩を竦め、憂太にぎゅうと抱きつく。
憂太は肩を軽く抱き、腕を摩ってくれた。
そこから少しずつ、熱を持っていく。
「憂太?」
みんなと一緒に校舎へ向かっていると、憂太が何かを感じたようで、振り返る。
みんな気のせいだと言って、進んでいく。
小走りでみんなの後をついていく憂太に引かれ、私も走った。
空を見上げる3人につられ、私たちも上を向く。
白い鳥――呪霊が私たちの目の前に舞い降りる。
憂太以外は臨戦態勢に入った。
大きな嘴の中から数人が出てくる。
女子高生?中学生?が2人いる。
上半身裸の男に、袈裟の男。
「侵入者は許さんぞ!憂太さんが」
「こんぶ」
「殴られる前にさっさと帰んな!憂太さんに」
3人の横顔をチラッと見た。
「手加減出来ないから!憂太さんは」
狼狽える憂太が手を離した瞬間、憂太のその手は別の男に握られた。
距離は結構離れていたはずなのに……もう、すぐそこにいる。