第7章 約束の結末
御幸side
試合を見終わった後、
学校へ戻った俺らは明日に向けてのミーティングを行った。
降谷の病院の結果、明日の登板はドクターストップ。
監督からそう告げられると
部屋の空気が一気に重たくなった。
無理もねえ。
ここまで支えてきたエースが使えない。
その上、相手は勢い着いている薬師。
不安がないわけじゃなかった。
「先発は沢村でいく」
その言葉に、
一瞬ピクリと反応する沢村。
しかし――
「はい!!!」
返ってきた声はまっすぐだった。
「俺が、絶対抑えます!!」
その言葉に周りの空気も少しずつ前を向き始める。
……頼もしくなったな。
そう思った瞬間――
ズキン
「……っ」
声にならない声が少し漏れる。
俺は周りには気付かれないように、
机の下で左脇腹を軽く押さえた。
……まだ、倒れるわけにはいかねえ。
浅く呼吸をして整える。
「今日は早めに切りあげる、各自しっかり休むように」
ミーティング終了の声とともに
部員たちは立ち上がり、部屋を出る。
そんな中――
「……おい」
低い声が呼び止めた。
振り向くと、倉持が鋭い目でこっちを見ていた。
「お前、なんか隠してるだろ」
……勘のいいやつ
「なにが?」
目を逸らす事なく真っ向から流す。
倉持side
最初に違和感を感じたのは、前原と抜けた時。
何かを言いかけてた前原を強引に連れて行った。
――まるでバラされたくない事を必死に隠すかのように
そして、さっきのミーティング中。
時折、重心が傾く御幸。
――どこか痛む部位を庇うような動き。
もしかして、あのクロスプレイでどこか痛めたんじゃ……
ふと、亮さんの言葉が蘇る。
……「これくらいの怪我、皆隠してる」
何もないかのように振る舞う御幸の姿は、
より一層怪しさを増す。
「そうかよ」
俺は短く返す。
やっぱり直接言ってもはぐらかされる。
こいつを止めれるのは……
俺は前原を探した。