第7章 約束の結末
御幸side
「……はぁ」
大きなため息を零す。
不安そうな、でも決意に満ちた目で俺を見るユキ。
……一緒に戦う、か。
「悪くねぇな」
小さく吐き出した。
不思議と
さっきまで胸の奥を締め付けていた重さが少し軽くなっていた。
けど――
「今は次の相手をちゃんと見ておきてえ」
俺はまっすぐユキを見た。
「……戻ろっか」
ユキも小さく頷く。
俺らは並んで歩き出した。
さっきまでとは違う。
同じものを背負ったもの同士
自然と歩幅も合う。
それが少しだけ、心地よかった。
スタンドへ着くとちょうど試合が始まるところだった。
「おー、お前ら間に合ってよかったな」
「こっち空けといてあるぜ」
と倉持が手招きをする。
「わりぃわりぃ、コイツすぐ逆方向に歩こうとするから……」
「ちょ!なんで私のせい!?」
「はいはい、痴話喧嘩は後な」
倉持は呆れたように肩をすくめる。
同時に試合開始のブザーが鳴り響く。
――決勝進出をかけた戦いが始まる。
夢主side
序盤から試合が動く。
2回表、轟くんの先制ホームラン。
しかし、市大もすぐに逆転。
3回には薬師の真田くんもマウンドへ上がり、
両チームのエース対決になる。
緊迫した空気が変わったのは、8回表だった。
2アウト、1.2塁。バッターは真田。
ホームランを打った轟くんを三振に抑えて、
勝負を焦った市大の天久が放ったストレートが右中間に弾き返される。
これが、決勝点の逆転タイムリーとなった。