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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末


夢主side

向き直りはしたものの、俯いたままの御幸。

きっと、その態度が答えそのものなのだろう。

しかし――
御幸らしくない、その煮え切らない態度に
私はそっと手を伸ばして、左の脇腹に触れる。

「……っ!!」

触れた瞬間、
御幸は声にならない声と共に一歩身を引いた。

「……やっぱり」

小さく呟き、私は言葉を続ける。

「監督に言ってすぐにでも病院行こう?」

そう言って御幸の手を引こうとしたが、
御幸の足は地面を離れない。

「明日の試合が終わるまで、行かねぇよ」

間髪入れずに返ってきたその言葉に
迷いはなかった。

「なんでそこまで――」
「約束したろ」

そう言って御幸はゆっくり顔を上げる。
私を捉えた目はとてもまっすぐだった。

「一緒に、甲子園行くってよ」

その言葉に一瞬息が詰まる。

「でも……」

……これ以上、無理をさせちゃいけない。
今後の選手生命に関わる怪我かもしれない。

頭ではわかってるのに、上手く言葉が続かない。

沈黙が落ちる。
その中で御幸は一瞬視線を落とした。

「……頼む」

ぽつりと零れる声

「黙って見ててくれねぇか?」

そう言って御幸は頭を下げた。

「……っ」

……御幸はずるい
こんな風に頼まれて普通なら断れる訳がない。

でも――

「やだ」

小さくハッキリと告げると
御幸の肩はビクリと揺れた。

「黙って見てる事なんて、してあげない」

顔を上げた御幸は驚いたような目をしていた。

「共犯になってあげる」
「は?」

間の抜けた声。
でも構わず続けた。

「明日の朝イチ、家まで迎えに来て」

私がそう言い切ると、御幸の表情が少し強ばる。

「……どういう意味だよ、それ」
「どうもこうも、そのままの意味」

私の行動が腑に落ちないという顔をする御幸。

大きく息をつき、ゆっくり瞬きをして
私は御幸を見据え直す。

「これ以上、御幸一人に無茶なんてさせない」

「最後まで一緒に戦わせてよ」

私が言い切ると、御幸の瞳が少し揺れた。

再び私たちの間に沈黙が落ちる。

しかし、
その空気を断ち切ったのは――



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