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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末


夢主side

少しずつ離れていく御幸の背中を
私は無意識に追っていた。

「……向いてねぇ」

その言葉に足が止まった。
本心から出た言葉に聞こえた。

――キャプテンとして?
――キャッチャーとして?
それとも……

少し俯いているその背中がいつもより遠くに感じた。
私は声をかけることが出来なかった。

御幸とまともに目が合わない日が続いた。

「なぁ、御幸となんかあったか?」

休憩時間、倉持くんからコソッと聞かれた。

「べ、別に……」
「嘘つけ」

「お前ら、分かりやすすぎだろ」

図星をつかれて言葉に詰まる

「まぁ、無理に聞く気はねぇけどよ……」

「あいつも、ああ見えて余裕ねぇから」

「キャプテンだからって、抱え込みすぎなくていいのにな」
「そうだね」
「俺らみたいな外野からしか気が付けねぇこともあるから、お前も遠慮すんなよ」

外からしか気が付けないこと――

中から見てるだけじゃ分からないこと……
もし、“外”から見れたら……

「外……あ、そっか!」

私は急いで沢村くんの所へ向かった。

「沢村くん!」
「は、はい!」

私は室内練習場にいる沢村くんを呼んだ。
しかし、そこには先客もいた。

「あ、クリス先輩!お久しぶりです!」
「久しぶり、どうかしたのか?そんなに慌てて」
「えっと……その……」

言葉に詰まる。
私の勘が正しいとも限らない……

でも――
「沢村くんの球、受けてる時にインコースに違和感があったんです」
「チャッチ目線だと分かんなかったんですが、外から見ると、やっぱり少しズレがあるように感じて……」

上手く言葉に出来ない。

この違和感、絶対伝えなきゃいけないのに……

その空気をクリス先輩は拾った。

「……なるほどな」

クリス先輩は小さく頷くと沢村くんの方へ向く。

「沢村」
「は、はい」
「お前、インコース怖いだろ」
「……」

沢村くんの肩が一瞬強ばった。

「図星か」

少し重たい空気が流れた。

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