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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末


夢主side

目が覚めた私は部屋の片付けをした後、鍵を片岡監督に返却してから、スタッフルームに向かった。

とくに用がある訳じゃない。
それでも、足は自然とそこへ向かっていた。

すると、昨日も見た顔が前から歩いてきた

「御幸……」
「おま、なんで……」

私が声をかけると、俯いていた御幸は顔を上げ驚いた。

「暇で、何となく……」

私がそう言うと、御幸は軽く頬をかいた。

「……なら、ちょっと付き合えよ」

そう言って御幸はスタッフルームの扉を開ける。

私が入るやいなや、御幸はテレビ横の棚に向かう。

「やっぱり、もうあった」

御幸が棚から手にしたのは1枚のDVDだった。

「もしかして、昨日の試合の?」
「そ。記憶が新しいうちに反省する方がいいと思ってよ」

そういえば、OBの人が毎試合その日のうちにDVDに焼いて持ってきてくれてるんだった。

「試合見るなら、これもいるよね」

私は、そう言って昨日自分が付けた未清書のスコアを広げた。

「お、良いの持ってんじゃん」

そう言って、私達はDVDを見始めた。
前半は止めることなく、メモを取りながら見進めた。

けど、沢村くんの最後のイニングのすこし前で映像を止めた。

「もうここから沢村くんの顔強ばってるね」
「あせるカウントでもないからマウンド行って声かけるべきだったか……」
「大胆な球投げてくれるから受けてる球だけ見てたら気がつけないよね」
「そうだな」
「今度沢村くんの球受ける時に、もう少し癖ないか私の方でも探してみる」
「ありがとな」

短い返事。
でも画面を見つめる御幸の目線は逸れることはなかった。

その後も私達は映像を止めては戻して、
スコアとのにらめっこを繰り返した。

気がつくと、外は太陽が西へ傾きかけていた。


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