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約束の行方【御幸一也】長編

第6章 約束の行方


御幸side

俺達の関係が修復する暇なく数日が経過した。

ユキは先日の鳴の分析ノートが監督からの評価も高く、
うちのピッチャー陣の分を作るように頼まれ、
ブルペンで一緒に練習に入る事も増えた。

マスクをかぶり座るユキ。

その姿に懐かしさを感じたと共に
焦りにも似た感情が湧き上がる。

今日も沢村からしつこく誘われたユキは、
遅くまで残っていた。

「おい、沢村。そいつ通いなんだからいい加減時間見ながら練習付き合ってもらえよ」
「げ!ほんとだ!もうこんな時間!すんません!!」
「いいよいいよ!私も沢村くんの球を取るのに少し手こずってたし……」

俺は片付けを少し手伝ってから、ユキを家まで送るために一緒に校門へ向かった。

すると――

「ユキ!!やっと来た!」


夢主side

あの時のことがあってから御幸と少し気まずくなった。

でも、それと同時に忙しくもなった。

今日も沢村くんとキャッチボールをしていたら遅くなってしまった。

お互い気まずいのに御幸はいつも送ってくれる。

……好きな人いるのに、なんで優しくするんだろう。

そう思う度にあの人の言葉が脳裏に浮かぶ。

「御幸の好きな人ってあなたなんじゃないの」

考えれば考えるほど、ありえないと思ってしまう。
離れていた期間があったとはいえ、昔と変わらない御幸との距離感。

恋愛としての距離感なんて考えた事なかった。

そんな事を思いながら
いつものように御幸と歩いていたら、

「ユキ!!やっときた!!」

久しぶりに聞く声に
私はさっきまで俯いていた顔を向ける。

そこには笑顔で手を振る鳴がいた。

「鳴、久しぶり!どうしたの?」
「この間、ユキがなんか揉めてたって聞いたから、大丈夫かなーって」

鳴はそう言いながら目線を御幸に送る。

「誰かさんに連絡入れたけど一向に返事もないし……来ちゃった!」

御幸の方を少し見ると、不機嫌そうにそっぽ向いたまま黙り込んでいた。

そんな御幸の様子を見た鳴は、何か決めたような顔をした

「……なぁ、やっぱりお前、稲実来いよ」
「は?」

そう言った鳴に私よりも先に、御幸が反応した。

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