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約束の行方【御幸一也】長編

第6章 約束の行方


鳴side

ほんとにユキは真面目だ。
約束だと言えばきっとどんな事も守ろうとする。

だからこそ、俺が守りたい。
そう思ったのに……

どこに行くんだよ――

ユキに対してやけに過保護だったから、
きっと迎えに来てると思ってた。

しかし、一瞬視界に現れたあいつは、こっちに背を向けて歩いていっていた。

俺はユキを見送ってから、そいつの後を追った。

御幸side

「よぉ、一也」

聞き覚えのある声に、足を止めた。

「……なんだよ」

振り返ると、さっきまでユキと話していたはずの鳴がそこに立っていた。

「ユキは?」
「さっき帰ったよ、つーか!話聞いてたろ」
「……さぁな」

俺がそういうと、鳴は一瞬だけ目を逸らしてから

「まぁ、どっちでも良いけど――俺は諦めないし。あいつの事」

強い目をしてそう言い切った。

「一也との約束とか俺には関係ないし、欲しいものは取りに行く」

俺は小さく息を吐いてから鳴に背を向けた。

「好きにすりゃいいよ――ただ」

……絶対渡さねえ。

「簡単に俺から取れると思うなよ」

俺はそう言ってユキの帰った方へ向かった。


夢主side

翌日、私は朝練の時にキャッチボールの時の鳴の投球データを自分なりにまとめたノートを監督に見せに行った。

捕手目線だし、自分ならどうやって鳴をリードするかなど、凄く偏ったデータかもしれないけど、チームのために自分に出来ることをしたくなった。

監督はノートに一通り目を通した後、少し目を細めた。

「……このノート、もう御幸には見せたのか?」
「いえ、まだです」
「捕手目線のデータは貴重だ。すぐ御幸にも見せてやれ」
「……はい!」

私は朝練後、教室に戻ってきた御幸にさっきのノートを見せた。

「へぇ、よく出来てんじゃん」

そう言いながら、御幸は真剣にノートに目を通していた。

「昨日キャッチボールしながら改めて気が付いた事とかも意外と多くて、楽しかったよ」
「そりゃよかったな」

あまりにも真剣に目を通している御幸に何も言えなくなる。

……穴あきそうなぐらい見てるじゃん

そこまで自信ないんだけどなと思っていたら、
「なぁ」と御幸の方から声をかけられた。
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