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【文スト】不思議の国の異能少女・陰

第8章 約束の日


「い、いえ、特に何も!」

「き、今日の訓練についての共有をっ」

「……そうかよ」

明らかに動揺している4人全員をちらりと見るも、中也はそれ以上は聞かなかった。


「今日の仕事に支障が出ない様にきちんとケアしとけよ」

「「「「はい!」」」」


そう返事すると4人は足早にその場を去っていった。
その後ろ姿を見送るアリスと中也。

「で?何してたんだよ」

「………所属の部隊っていうのを聞かれてた」

嘘は云っていないアリス。

「何だそりゃ。手前は糞鯖の代理だから幹部だろ。所属する方じゃなくてされる側だ」

「えぇ!?そうだったの!?」

中也の言葉に驚くアリス。

「何を今更」

アリスの反応に呆れた中也。

「……まあ、如何でもいっか。そう云えば…えっと中原兄」

「何だよ、急に呼び方変えやがって。何時も通りに呼べ」

「云ってて違和感しかなかったね」

アリスは苦笑して、結局いつもの呼び方に落ち着く。

「先刻、何か云い掛けなかった?」

「嗚呼、そうだった。今日何か予定あるか?」

「……無いから此処に来たんだけど」

「そりゃ善かった。今夜の仕事に一緒に来てほしいンだが」

「殲滅案件に?別に良いけど、何すればいいの?」

「否、何もしなくていい。見とくだけで構わない」

「?」

「暇なんだろ?」

「?……そうだけど」

「じゃあ決まりだな」

そう云うと中也はアリスの頭を撫でてやった。
何時もなら嬉しい筈の行為。


『貴女なんて所詮ただ子供だから可愛がられているだけ。自惚れない事ね』


アリスの脳裏に先程云われた言葉が過ぎる。


「……子供だから、かぁ」

「あ?何だって?」

「ううん、何でもない」

そう云うとアリスも訓練場を出ていく。
ポソリ呟いた言葉は、中也に届かなかったーーー訳ではなかった。


「子供ねェ……それも今日までだ」


それを追うように、中也もその場を後にしたのだった。
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