【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第22章 オーマン×凶兆×夏油
数分後。
シャワールームからは、一定の水音が途切れずに続いていたが、
やがて静かに止み、代わりにドライヤーの低い駆動音が扉越しに響きはじめる。
(夏油さんって、髪長くて大変そう……)
そんなことをぼんやり思いながら、シャワールームの扉を見つめた。
髪を乾かす音は、思ったよりも落ち着いていて、この静かな夜に溶けていくようだった。
「よし、あとは寝るだけかな……」
そう呟いて立ち上がる。
だがすぐに、足が止まった。
「うーん……」
小さく息を吐く。
このホテルは確かに高価で、設備も悪くない。
だが問題はそこではなかった。
空調がしっかり効いているのは寝室だけ。
リビングは一応冷房はあるものの、
長時間横になるには向かない温度と空気の重さがある。
そして寝室のベッドはダブルサイズ。
広いといえば広いが、ひとりともうひとりが並べば、余白はそこまでない。
(どうしたものかな……)
…ガシャン!!!!
突然の鋭い音。
シャワールーム。
「……!」
音に驚き一瞬で顔を上げる。
心臓が跳ねる。
足早に扉へと近づいた。
「夏油さん?大丈夫ですか?」
返事はない。
「夏油さん……?」
もう一度、今度は少し強くノックする。
それでも沈黙のまま。
「すみません、失礼します…!」
扉を開けた瞬間、むわっとした熱気が一気に漏れ出した。
そこにいたのは、壁にもたれかかるようにして座り込んだ夏油だった。
濡れた髪はまだ完全に乾ききっておらず、呼吸は浅く速い。
いつもの余裕のある表情は消え、頬はわずかに赤く染まっている。
「……あぁ、すまないね」
かすれた声でそう言いながら、ゆっくりとこちらを見る。
「夏油さん!?大丈夫……じゃないですね…」
すぐに状況を察して、しゃがみ込む。
「と、とりあえず寝室へ……!」
手を伸ばし、肩を支えようとするが、当然ながらひとりで持ち上げられるような体格差ではない。
それでもなんとか引き起こそうと力を込めた、そのときだった。
夏油が立ち上がろうとした瞬間、ふっと力が抜ける。
「……っ」