【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第22章 オーマン×凶兆×夏油
は改めてテーブルを見渡す。
「…本当に頼みすぎじゃないですか?」
「大丈夫。」
夏油は自信満々に答える。
「食べ切れなかったら私が食べる。」
「夏油さんって、五条さんと同い年ですよね…
胃やりますよ~。」
「ふふっ、まだそんな歳ではないよ。」
また笑い声が響く。
窓の外にはマスカットの夜景。
異国の街。
見慣れない料理。
そして。
目の前には五条悟の旧友。
数日力んでいた肩の力が少しだけ抜けた気がした。
食事を終え、静まり返ったころ。
テーブルの上に残ったグラスを片付ける音だけが、小さく響く。
主人公は冷蔵庫から取り出した氷の入ったグラスに、
ミントレモンティーを注ぎ、そっと夏油の前へ置いた。
「はい、どうぞ。」
「ありがとう。」
夏油は穏やかに受け取り、一口飲む。
その喉を通る涼しさに、わずかに目を細めた。
「ところで、ここにはいつまで?」
「えっと…2日後にはドーハで乗り継ぎをして、ギリシャへ行く予定です。」
淡々とした報告に、夏油は「そうか」とだけ返す。
「夏油さんは?」
「何も考えていないよ。」
あまりにも軽い返事に、は小さく瞬きをした。
「そうですか。」
一拍置いて、ふっと表情を緩める。
「……ハヤミくん達、心配ですね。」
「行方不明のままですから。」
「まぁ、ちょっとだけ家出したい年頃なのかもですね。」
冗談めかして笑うと、夏油は薄く目を細めた。
「それだけならいいんだけどね。」
その言葉には、軽さの中にわずかな陰が混じっていた。
静けさが一度、部屋を満たす。
ふと夏油が、グラスを持ったまま視線を動かす。
「そういえば。
さっきから気になっていたんだが……それ。」
彼の視線は、の左手へと向けられていた。
「まさか、人妻にでもなったのかい?」
くすくすと笑いながらの軽口。
は一瞬だけ視線を落とし、それから小さく首を振った。
「まだ……ですが。一応。」
少しだけ照れたように微笑む。
そのまま、薬指の指輪にそっと視線を落とした。