【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第19章 特訓×任務×五条
ふわりと身体が浮いた。
「あ、」
気付けば、恒例のお姫様抱っこ。
「憂太くん〜……」
「あははっ、おろしてもいいですけど、歩けます?」
「あぁ、、えっと…歩けないです……」
「ですよね」
即答だった。
乙骨は苦笑しながら抱き上げる。
そのまま玄関へ向かう。
「おやすみなさい、五条先生」
「はいはい」
五条は手をひらひら振った。
「気を付けて帰りな〜」
「はい」
月明かりの下。
二人の背中が遠ざかっていく。
は安心したように乙骨へ身体を預けていた。
その様子を。
五条は黙って見送る。
やがて。
隣に控えていた使用人が静かに口を開いた。
「ぼっちゃん」
「ん?」
「本当にいいんですか?」
五条は首を傾げる。
使用人は少しだけ視線を伏せた。
「さん」
その名前に。
五条は一瞬だけ夜空を見上げた。
そして。
ふっと笑う。
昔と同じ。
何でもないような笑顔で。
「いーんだよ」
鼻歌混じりの声。
「俺はさ」
夜風が吹く。
「アイツには幸せになって欲しいからね」
それだけ言うと。
くるりと背を向ける。
「じゃ、お疲れ〜」
軽い足取り。
鼻歌を歌いながら屋敷の奥へ消えていく。
その背中を見送りながら。
使用人たちは誰も言葉を発しなかった。
ただ。
少しだけ切なそうな顔で。
遠ざかる主の背中を見つめていた。
「……ぼっちゃん」
誰にも聞こえないほど小さな呟きが。
静かな夜に溶けていった。
・
・
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特訓開始から11日目。
その頃には。
もはや別人だった。
「「──Astra nehil.(領域展開)」」
展開速度。
術式出力。
領域維持。
結界強度。
どれを取っても、一週間前とは比較にならない。
「へぇ」
五条が感心したように口笛を吹く。
「いい感じじゃん!!!!」
領域が展開される。
揺らぎはない。
暴走もない。
侵食もない。
極めて安定していた。
そして。
11日目終了時点。
はほぼ完全に領域展開を制御できるようになっていた。
そして。
12日目。
沖縄出発まで残り2日。
五条家演武場。
「じゃあ今日は最終確認ね」
五条が軽く首を鳴らす。