【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第19章 特訓×任務×五条
その日の夜。
五条家。
「遅い」
「~~っ!」
「術式展開」
「よそ見しない!」
「遅い」
「集中して」
「もう一回」
「ほら、立って。」
「まだまだ」
「やる気あんの??」
気付けば汗だくだった。
腕が重い。
脚が震える。
頭痛がする。
それでも終わらない。
まるで高専時代に戻ったみたいだった。
最強の術師。
最悪の教師。
そして。
誰よりも容赦のない指導者。
「立って」
「……はい」
「もう一回」
「はい……!」
何度目かも分からない挑戦。
何度目かも分からない失敗。
それでも。
倒れる暇はなかった。
乙骨と会う時間は減った。
任務もある。
報告書もある。
身体は悲鳴を上げている。
けれど。
落ち込んでいる暇なんてない。
「……よし」
震える膝を叩く。
「もう一回」
立ち上がる。
伏黒がいる。
鈴がいる。
守らなきゃいけない生徒がいる。
だから。
止まれない。
6月の夜は長かった。
そして。
沖縄出発の日は。
確実に近付いていた。
特訓が始まって8日目。
時計の針はすでに深夜2時を回っていた。
6月の夜。
湿った風が庭を吹き抜ける。
そして。
「ーっ……はぁ、っ…はぁ…」
庭の真ん中で。
は完全に力尽きていた。
額から汗が流れる。
肩が上下する。
肺が焼けるように熱い。
対照的に。
五条は上機嫌だった。
「いい感じだね♪」
「……」
「短期間でここまでやれるの、さすがセンスは一級品だね〜
あ、先生(僕)がいいのかな♪」
にやにや。
心底楽しそうである。
「も……もう……」
は震える腕で身体を起こそうとする。
無理だった。
再び地面へ沈む。
「むり……」
「え〜?」
「むりです……」
即答だった。
五条は吹き出した。
「まだ若いんだからさぁ〜」
「じゅ……呪力は……」
息も絶え絶え。
「枯渇しない……とはいえ……」
「うんうん」
「体は……普通なので……」
「うん」
「その辺……考慮していただいて……」
「うん」
「すみません……」
そして。
最後の力を振り絞る。