【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第10章 original
急いで風呂場へ駆けつける。
湯気の立ち込める脱衣所。
床には、シャンプーボトルや洗面器が散乱していた。
「ハヤミくん? 大丈夫?」
そう声をかけながら浴室へ視線を向けた、その瞬間。
「──っ!?」
ハヤミが倒れているのが見えた。
腰にタオルだけを巻いた状態で、ぐったりと壁際にもたれ込んでいる。
「ハヤミくん!? 大丈夫!?」
慌てて駆け寄り、その肩を揺らす。
反応は、ある。
かろうじて意識は残っているようだった。
けれど呼吸は荒く、体温も異常に高い。
触れるとわかる。
(呪力が乱れてる・・・)
「これ……呪霊の体液……?」
よく見ると、洗い流したはずの黒っぽい痕が肌にうっすら残っている。
普通の呪霊なら問題ない。
けれど、あれだけ大量の呪霊を爆ぜるように祓ったのだ。
高濃度の穢れに、長時間晒されていたのかもしれない。
しかも、ハヤミの術式は呪力を強制励起する。
呪力経路が開き切った状態で浴びれば、影響を受けてもおかしくない。
「無茶するから・・・」
近くに落ちていたペットボトルの水を拾い上げ、
急いでキャップを開ける。
それから、壁にもたれたままのハヤミの頬へそっと触れた。
「飲める……?」
ゆっくり口元へペットボトルを運ぶ。
するとハヤミは薄く目を開けたまま、水を少しずつ飲み込んだ。
喉が小さく鳴る。
少し安心したように息を吐く。
「よかった……意識はちゃんと──」
その瞬間だった。
ぐいっ、と。
突然、ハヤミの手がの後頭部を掴む。
「え──」
強く引き寄せられる。
唇が重なった。
不意打ちみたいなキス。
けれど、触れるだけでは終わらない。
熱を逃がすように、縋るように、深く重ねられる。
「んっ……、は、やみ……っ」
逃れようとしても、熱を持った指先が後頭部を押さえ込み、
離してくれない。
湯気の中で、呼吸が混ざる。
呪霊の穢れに侵されたみたいに、ハヤミの体温は異常なほど熱かった。
やがてようやく唇が離れる。