【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
虎杖はすぐに食いついた。
虎杖「呼び方?」
「そう。2年生はみんな、私のこと“先生”って呼ばないでしょ?」
虎杖「確かに」
虎杖は素直に頷く。
ほんの一瞬の沈黙のあと――
ぱっと目を輝かせる。
虎杖「じゃあ俺らもさ、ちゃんって呼んでいいの!?」
キラキラした目。
もちろんにはそれは見えていない。
だから普通のテンションで虎杖に答える。
「うん、好きに呼んでいいよ」
ニコッとほほ笑むその一言に、虎杖は小さく拳を握った。
虎杖「よっしゃ!」
控えめなガッツポーズ。
それを見た伏黒が、すぐさま低い声を落とす。
伏黒「お前……」
圧のある一言。
虎杖は即座に両手を上げる。
虎杖「まぁまぁまぁまぁ!!」
変わらず表情はニコニコしていた。
その後は、気づけば、部屋の中はすっかり日常の空気になっていた。
さっきまでの張りつめた感じはもうなくて、
テーブルの上には虎杖が持ってきた惣菜が並び、
湯気の残りだけがゆっくり消えていく。
伏黒は黙々と箸を動かしながら、時々だけ短く相槌を返す。
蘆屋はその隣で、ゆっくりと食事を取りながら、
小さく笑っていた。
伏黒「……これ、うまいな」
虎杖「でしょ!」
蘆屋は、そんな二人の気配を聞きながら、
安心したように肩の力を抜く。
料理を口に運ぶ音。
箸が皿に触れる音。
ときどき誰かが笑う気配。
それだけが、部屋を満たしていく。
気づけば窓の外はゆっくりと暗くなり、光はオレンジから群青へと変わっていた。
カーテンの隙間に残る最後の明るさが消えていく。
部屋の明かりだけが、静かに三人を照らしている。
ゆっくりと時間だけが過ぎていった。
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