【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
伏黒「う、っ……」
膝から力が抜ける。
立っていられない。
そのまま身体がぐらつき、
伏黒は蘆屋の方へ倒れ込んだ。
「わっ、と……」
蘆屋が慌てて受け止める。
伏黒はそのままぐたっと肩へ体重を預けた。
焦点が微妙に合っていない。
蘆屋はそんな様子を見ながら、ふふっと小さく笑う。
「これが、別の使い方」
楽しそうに説明を始める。
「簡単に説明すると――」
そこまで言って。
「……あれ?」
伏黒の反応がない。
「伏黒くん?」
肩を揺らす。
すると伏黒が、うっすら意識飛びかけの顔でぐったりしていた。
伏黒「……っ」
数秒の沈黙。
「ああああっ、ご、ごめん!!!」
蘆屋が一気に青ざめる。
慌てて呪力を再度巡らせる。
絡みついていた呪力がすっと消え、
伏黒の呪力が独立して巡り始める。
「だ、大丈夫?」
が慌てて声を掛ける。
すると、ぐったりしていた伏黒恵が、ゆっくり息を吐いた。
伏黒「……なんとか……」
少し顔色は悪いものの、意識は戻っている。
蘆屋はほっとしたように胸を撫で下ろした。
「よかったぁ……」
本気で焦っていたらしい。
そのまま気を取り直すように咳払いする。
「えっと……これが“呪力への干渉”」
真面目な顔に戻って説明を続ける。
「今は急激に呪力を混ぜたけど、意外といろんな使い方ができて――」
その途中だった。
突然。
伏黒が、ぎゅっと蘆屋の手を握る。
「……え?」
少し驚いて顔を向ける。
「どうしたの?」
すると伏黒は、いつもの落ち着いたトーンのまま言った。
伏黒「蘆屋先生に支配されるのも、悪くないですね」
「……え?」
数秒、思考停止。
「あ、えぇ!?そう!?!?」
どう返せばいいか分からず、盛大に動揺する。
伏黒はそんな様子を見ながら、少しだけ目を細めた。
伏黒「でも」
そのまま続ける。
伏黒「その繊細な呪力コントロールができるの、尊敬します」
真っ直ぐな声だった。
お世辞じゃない。
純粋に感心しているのが分かる。