【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
乙骨「……でも、お風呂の中で無理させたのは、ごめんね」
蘆屋を見ながら、乙骨が少し申し訳なさそうに笑う。
乙骨「代わりに、僕がドライヤーしてあげる」
そう言って手を差し出した。
乙骨「ここ、座れる?」
蘆屋はまだ少しぼんやりしたまま、
「ん……」とだけつぶやいて床へ座った。
その後ろへ乙骨が腰を下ろしてコンセントを差し込む。
次の瞬間、温かい風が流れ始めた。
乙骨「熱くない?」
「大丈夫…」
優しい風と一緒に、乙骨の指が髪を梳いていく。
濡れた髪を丁寧に持ち上げながら乾かしてくれる手つきが、
優しくて、落ち着く。
乙骨「……さん、眠そう」
「ちょっと……」
くすくす笑う声。
乙骨はそのまま最後まで丁寧に乾かすと、
「よし」と満足そうに呟いた。
そのあと。
乙骨「ベットいこうか?」
「……うん」
そう答えた瞬間。
ひょい、と身体が浮く。
「わっ……!」
また当然みたいにお姫様抱っこされて、
思わず乙骨の肩を掴んだ。
乙骨はどこか嬉しそうに笑いながら、
そのままベッドまで歩いていく。
乙骨「今日はいっぱい頑張ったから」
ベッドへそっと下ろされる。
ふかふかの感触に沈み込むと、
ようやく一日が終わる実感がした。
すると乙骨が、ふと包帯を手に取る。
乙骨「あ……包帯、どうする?」
少し迷うみたいに視線を揺らしたあと、小さく続ける。
乙骨「僕は……してない方が好きなんだけど」
どこかしょんぼりした声。
蘆屋は思わず小さく笑った。
「じゃあ、しなくていいや」
柔らかく微笑む。
「朝からお願いしてもいい?」
その言葉に、乙骨の表情がぱっと緩んだ。
乙骨「……うん、もちろん」
嬉しそうに頷く。
乙骨「ここに置いておくね」
包帯をベッドの頭側へそっと置く。
その時。
ふと、乙骨の視線が首元へ落ちた。
赤い痕。
改めて目に入る。
乙骨「あーー……」
低い声。
空気が少しだけ変わる。
蘆屋が不思議そうに首を傾げた。
「……どうしたの?」
乙骨は答えない。